2009年6月28日(日)「しんぶん赤旗」

貧困解消 国の目標に

テレ朝系番組 小池氏が主張


 日本共産党の小池晃政策委員長は27日、テレビ朝日系「朝まで生テレビ!」に出席し、貧困問題をテーマに識者や各党代表らと討論しました。

 「東京・日比谷公園での年越し派遣村から半年。その後、事態はよくなったのか」との司会者の問いかけに、NPO法人「もやい」事務局長の湯浅誠氏は「相談の電話は今も1日100件かかり、つながらない状況だ」と証言。作家の雨宮処凛氏も「若い野宿者が増え、自殺も多い。事態はむしろ悪くなっている」と発言しました。

 小池氏は、都内の公園での炊き出しに1000人以上が並ぶ写真を示し、「ボランティア団体も支援物資の確保が困難になってきている」と事態の深刻さを告発しました。

 自民党の出席者は「補正予算を組んで対策を打ってきた」とアピールしましたが、一方で生活保護の母子加算全廃など貧困促進策をとっていることに批判が集まりました。小池氏は「最低賃金、基礎年金、そして生活保護という、憲法25条がいう国民の最低限度の生活を支える仕組みがこわされていることが問題だ」と提起しました。

 このなかで、湯浅氏は「政府は国内の貧困率すら把握していない。調査して貧困率の削減目標を持つべきだ」と指摘。小池氏も、政府が以前は行っていた低消費水準世帯の推計を、1965年を最後に打ち切ったことを批判しました。自民党の大村秀章厚労副大臣も調査の必要性を認めざるを得ず、「総選挙マニフェストに盛り込みたい」と述べました。

 ほかの出席者から「貧困を解決するには強い経済が必要。日本の国際競争力を上げる方策を考えるべきだ」との意見が出ました。小池氏は「国際競争力の名で、アジアと貧困競争をするような国でいいのか。国際競争力の源泉は内需であり、国民の暮らしだ。貧困解消を、はっきりと国の目標に据えるべきだ」と反論しました。



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