2009年6月27日(土)「しんぶん赤旗」

臓器移植法案審議入り

子ども脳死臨調設置法案など

参院本会議


 臓器移植法改正案の趣旨説明が26日の参院本会議で行われ、審議入りしました。

 趣旨説明が行われたのは、一律に「脳死を人の死」とし、年齢制限(現行法で15歳以上)なく臓器提供を可能とする改正案(A案)と、日本共産党と野党有志が対案として提出した「子どもの脳死臨調設置法案」です。

 「子どもの脳死臨調設置法案」は▽子どもの脳死判定基準や自己決定権のあり方などを検討する臨時調査会(子どもの脳死臨調)を内閣府に設置し、1年かけて検討する▽臓器移植、生体移植についても1年をめどに検討する―などが柱です。同案では臓器提供について、現行法の規定(本人が生前に意思表示を書面で行い、家族が拒まない場合のみ15歳以上の臓器提供を可能とする)を維持しています。日本共産党は党として共同提案に加わり、民主、社民、国民新、無所属の有志議員らと合わせて58人が発議・賛同者になりました。

 川田龍平議員(無所属)が趣旨説明を行い、「小児の特異性を踏まえた対応策を確立しないままに小児の臓器移植が開始されるとなると、大きな社会問題になる。審議を尽くしてほしい」と述べました。

 A案は18日の衆院本会議で、賛成多数で可決され、参院に送付されたものです。自民党の冨岡勉衆院議員が趣旨説明に立ち「子どもの脳死判定には厳しい基準を設けている」としつつも「日本以外の先進国は『脳死は人の死』としている」などと述べました。


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