2009年5月28日(木)「しんぶん赤旗」

自・民・公、反対で不採択

都議会 30人学級求める請願


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(写真)質問する、ふるだて和憲都議=27日、都議会文教委

 東京都議会文教委員会は二十七日、東京で三十人学級の実施を求める請願を、自民、民主、公明各党の反対多数で不採択にしました。日本共産党は請願の採択を求めました。

 請願は「東京で三十人学級を実現する連絡会」(呼びかけ人=堀尾輝久東京大学名誉教授ら八氏)が提出し、三十人学級を実施するため都の学級編制基準の緩和や、区市町村が独自に実施できるようにすることを求めたもの。同連絡会は知事あてにも二十四万人の署名を提出しています。

 委員会で日本共産党の、ふるだて和憲都議は都内の小学校の六割、中学校の九割弱が三十一人以上のすし詰め学級になり五年前より増えているのに対し、他の道府県では三十一人以上学級が減っていると指摘。「三十九人の学級になって教室は机でいっぱい」「四十人では図工室に全員入れず、刃物を使うのも危ない」との声、市長会や市教育長会も少人数学級の実現を都に要望していることを示し、二十四万人の署名に込められた都民の思いの強さを考えるべきだと迫りました。

 都教育庁の皆川重次地域教育支援部長が都民の要望を「重く受け止めている」と答弁。ふるだて氏は「重く受け止めるというなら三十人学級に踏み出すべきだ」と強調しました。

 民主党は「保留・継続すべきだ」と主張しましたが、採決では請願採択に反対しました。

 審議を傍聴した同連絡会の中山伸代表世話人(都教組前委員長)は「(自民・民主・公明各党が)子どもと教育現場の切実な願いを踏みにじって、請願を不採択にしたことには激しい怒りを禁じ得ません。来る都議選で、子どもと教育を大切にする都議会に転換するため、全力で頑張ります」と話していました。


築地市場移転中止請願も不採択

 東京都議会経済・港湾委員会は二十七日、築地市場を東京ガス工場跡地(江東区豊洲)に移転する計画の中止を求める請願を、自民、民主、公明各党の反対多数で不採択にしました。日本共産党、生活者ネットは採択を求めました。

 請願は女性団体が提出。歴史と伝統を誇る築地市場を移転させず、市場にかかわる事業者の生活権を奪わないこと、土壌が汚染された場所への市場開設を中止することを求めています。

 委員会で日本共産党の小竹ひろ子都議は、新市場予定地が高濃度のベンゼン、シアン化合物など有害物質で汚染されていると指摘。「(都の)不十分な調査にもとづく対策で安全・安心が確保できる保証はない」と批判し、移転計画を中止し現地での再整備を真剣に検討するよう求めました。



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