2009年5月23日(土)「しんぶん赤旗」

宇宙戦略本部

事務局に衛星開発企業

吉井議員 利益誘導人事ただす


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(写真)質問する吉井英勝議員=22日=衆院内閣委

 宇宙政策の“司令塔”である政府の宇宙開発戦略本部の事務局に、人工衛星メーカーの経営陣を任用するのは、あからさまな利益誘導・官民癒着だ―。日本共産党の吉井英勝衆院議員は二十二日、衆院内閣委員会で宇宙政策策定の問題点をただしました。

 同事務局は、「技術参与」として、NEC東芝スペースシステムから中田勝敏氏(元社長)、三菱電機から廣田陽吉氏(元取締役)を今年一月から任用しています。事務次官や審議官などの最高幹部に準じる「指定職相当職」の扱い。非常勤職で、「受け入れ企業が本務」とされています。

 メーカー経営陣から自社の仕事を本務とする人物が任用される実態について、吉井議員は「戦略本部は、宇宙開発メーカーの霞が関支店だと言われても仕方がない」と是正を求めました。

 河村建夫官房長官は「蓄積した経験、知見をもとにした助言が必要だ。意思決定の過程に関与していない。問題があるとは考えていない」と答えました。

 吉井議員は、戦略本部が進める宇宙基本計画の策定過程について「専門調査会やワーキンググループの議論は非公開。議事録は概要だけで、誰が発言したのかもわからない。密室議論の状態だ。平和利用なら何も隠すことはない」と、公開を原則とするよう求めました。



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