2009年4月25日(土)「しんぶん赤旗」

東京外環道 計画強行へ

練馬―世田谷間 国と都が方針決める


 国土交通省と東京都は二十三日、沿線住民の反対を押し切って地下トンネルでの建設を計画している東京外郭環状道路(練馬区―世田谷区間、約十六キロ)について、計画通り進める「対応の方針」を決めました。国は二十七日に国土開発幹線自動車道建設会議を開き整備路線化する予定で、沿線住民の強い反発を招くのは避けられません。

 国と都が各地で行っていた沿線住民との話し合いでは、建設で湧水(ゆうすい)の枯渇や数千戸もの住宅立ち退き、大気汚染や交通渋滞が引き起こされると懸念する声が相次ぎ、一メートル一億円もかかる建設費に、都民から批判があがっています。

 しかし、国と都は一月、「対応の素案」を一方的に公表していました。

 決定に先立ち、都庁内で沿線区市長の意見交換会を開催。区市長からは、大気汚染や地下水の枯渇に対する懸念や、地上部に建設する「外環の二」街路計画について廃止を含めて話し合いを行うよう求める声が出されましたが、国と都は「一定の理解が得られた」として「方針を実現して外環の計画をより具体化していく」としました。

 国は追加経済対策で外環道などの整備を盛り込み、金子一義国土交通相は国幹会議について「なるべく早くできるようにしたい」としていました。



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