2009年4月23日(木)「しんぶん赤旗」

INAX

修理委託も労働者

東京地裁 「業務拒めず拘束」

「団体交渉に応じよ」


 給排水設備会社大手INAXの子会社が、修理業務に従事する委託労働者でつくる全日本建設交運一般労働組合(建交労)建設一般合同支部INAXメンテナンス近畿分会との団体交渉を拒否していた事件で、東京地裁(白石哲裁判長)は二十二日、委託労働者が労働組合法上の「労働者」に当たると認める判決を出しました。

 INAXメンテナンス(本社・愛知県常滑市)に対し、判決確定まで現状が続けば、団交権侵害の回復が困難になるとして、団交に応じるとともに、謝罪文を掲示するよう緊急命令を出しました。

 INAXメンテナンスは、カスタマーエンジニアと呼ぶ労働者五百七十人と業務委託契約を結んで修理業務にあたらせています。

 報酬が低く残業代もないなど劣悪な労働条件の改善を求めて〇四年九月、労働組合を結成しました。

 「独立した個人事業主」だとして団交を拒否する会社側に、中央労働委員会が二〇〇七年十月、労働者だと認めて、不当労働行為をやめるよう命令を出しましたが、会社側は従わず、東京地裁に提訴していました。

 判決は、労働者は、業務を拒否できない▽労働時間や場所を拘束されている▽業務の具体的な遂行方法について詳細に定め、具体的指揮監督を受けている▽報酬は労務への対価―と指摘、「労組法上の労働者に当たる」と認めています。



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