2009年4月19日(日)「しんぶん赤旗」

政党助成金15年

各党山分け4720億円に

今年1回目 あす7党へ


 制度実施から十五年目となる政党助成金の今年一回目の交付が二十日、自民、民主、公明、社民、国民新、新党日本、改革クラブの七党に行われます。今年分を含めた十五年間の各党の山分け総額は約四千七百二十億円にのぼります。

 国民の税金である政党助成金は「企業・団体献金の廃止」を口実に導入されましたが、日本共産党以外の各党は、企業・団体献金を温存し政党助成金も受け取る“二重取り”を続けています。

 総務省が七党に行う一回目の交付総額は七十九億八千万円。年間三百十九億四千万円です。日本共産党は、政党助成金制度は、支持政党にかかわらず国民の税金を各党に配分する政党助成金が思想・信条の自由を侵すとして一貫して廃止を主張し、受け取っていません。

 年約三百二十億円の政党助成金は、四月一日に全廃されたひとり親生活保護世帯を対象に支給される母子加算(国費で約二百億円)を丸々復活してもおつりが出る額です。三百二十億円あれば障害者自立支援法による障害者への一割負担をやめることも可能です。

 自民党は本部収入の65・6%、民主党は84・2%を政党助成金に依存(二〇〇七年分)。自民党内からは西松建設の違法献金事件を口実に「政党交付金をもっと多額にして国会議員に全部いくようにして、企業献金を政党がもらうようにすればいい」(笹川尭総務会長)など、“政党助成金増額”論まで出ています。

 「共産党は助成金を受け取っていない。なくても政治活動はできるということではないのか。ほかの党は努力が足りないのではないか」(愛媛新聞一日付「門」欄)―。新聞投書欄には、こうした声が相次いでいます。


 政党助成金 1994年の「政治改革」関連法で小選挙区制とセットで導入され、実施は95年から。赤ちゃんからお年寄りまで国民一人あたり250円の税金で賄われ、支持政党にかかわりなく国民の税金が各党に配分(4月、7月、10月、12月の年4回)されます。配分の対象は、国会議員が5人以上か直近の国政選挙での得票率が2%以上の党です。

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