2009年4月6日(月)「しんぶん赤旗」

北朝鮮ロケット発射

日本への落下物 確認されず


 北朝鮮は五日、「人工衛星」だとするロケットを発射しました。政府は同日、「午前十一時半ごろに北朝鮮から東方向へなんらかの『飛翔体』が発射された」と発表しました。「飛翔体」は東北地方上空を横切って太平洋へと通過しました。政府はミサイル防衛システムで迎撃する「破壊措置」をとりませんでした。日本国内の落下物や被害は確認されていません。

 防衛省によれば、発射された「飛翔体」から切り離された一段目のロケットは秋田県の西約二百八十キロの日本海に落下したと推測。二段目のロケットは日本の東二千百キロの太平洋上までレーダーで追尾しましたが、その後は確認できていないとしています。

 政府は、北朝鮮がロケット発射を強行したことについて、二〇〇六年に北朝鮮の弾道ミサイル・核開発への制裁措置を盛り込んだ国連安保理決議一六九五、一七一八に違反する行為だとして、国連安全保障理事会の緊急会合を速やかに招集することを要請。北京の日本大使館を通じて北朝鮮側に抗議しました。北朝鮮への独自制裁も検討しています。

 麻生太郎首相は首相官邸で記者団の質問に答え、「極めて挑発的で看過できない」と述べました。

 河村建夫官房長官は緊急記者会見で「容認できるものではない。この機会にあらためて、拉致・核・ミサイルといった諸懸案の包括的な解決に向けて具体的な行動をとるように北朝鮮に強く求める」と述べました。

 北朝鮮は、国際機関に四日から八日の午前十一時から午後四時の間に「人工衛星」を打ち上げると伝えていました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp