2009年3月30日(月)「しんぶん赤旗」

雇用と命 譲れない

共同広げ春呼ぼう


札幌 道民大集会に5000人

 「貧困と格差をなくせ」「すべての人を温かく包む連帯を」の声が青空にこだましました。二十九日、札幌市の大通公園で開かれた「いのち・くらし・雇用を守ろう! 3・29道民大集会」(主催・同実行委員会)。道内各地から五千人を超える人たちが「雇用といのちは譲れない」と怒りの声をあげました。

 葉を落としたままの公園の木々に赤、黄、緑ののぼりや旗を林立させ、舞台の前までぎっしり詰めかけ、熱気があふれました。

 根室からは前夜十時に雪をついて、二十人が出発。午前六時に氷点下四度の釧路からはバス三台、九十七人が駆けつけました。

 釧路協立病院の看護師の二人は「仕事がなく受診できない人が多すぎます。一方、大企業はもうけていて、絶対におかしいですよ」と口をそろえます。

 道春闘共闘の名知隆之代表幹事が「ここに集まったのは、貧困への抗議とともに、ゆがんだ社会を変え、人間らしく生き働ける社会にするため。子や孫に希望の持てる平和な社会を贈ろう」と力を込めると、「おう」と掛け声が飛びました。

 反貧困ネットワーク代表の宇都宮健児弁護士、道ハイヤー協会の照井幸一専務理事、西円山病院の峯廻攻守院長が「現代の貧困と格差は憲法二五条違反だ」と連帯あいさつ、拍手に包まれました。

 日本共産党からは、紙智子、大門実紀史両参院議員、宮内聡衆院比例候補が参加し、壇上で紹介されました。

 集会後、市内をデモ行進。旭川から参加した男性(73)は「久しぶりの大集会で気合が入ってよかった。連帯が強まり、すごくいい」と紅潮した顔で話しました。

京都 派遣切りとたたかう

 仕事と地域に春を呼ぶ「3・29府民のつどい」が二十九日、京都市下京区梅小路公園で五千人が参加して開かれました。主催は、同実行委員会です。

 京都総評の岩橋祐治議長が「派遣切りに遭った千八百人もの青年がたたかっています。一九八九年の労働再編以来かつてなかったこの運動の広がりに確信を持ち、雇用と営業、暮らしを守るために、共同を広げて春を呼ぼう」と呼びかけました。

 舟木浩弁護士が京都でも反貧困ネットワークづくりを進めていること、高齢者医療制度廃止京都連絡会の岡田楯彦医師は四月から保険証が発行されない人が大量に出る、「この制度の目的は医療費抑制にある」と批判、日本共産党のこくた恵二国対委員長は雇用での「大企業の社会的責任を果たせの声を大きく」と連帯の報告をしました。

 上栫浩二さんが派遣切りにたいするたたかいを、南博之京都市職労書記次長が、一月以来の京都版派遣村「連帯ひろば」で、三百五十四人の支援をおこない「今後、新たな拠点をつくりたい」と発言しました。

 丹後のたたかいとして、橋本まり子奥丹教組書記長が高校入学の保障運動での成果を、業者の売り上げ減の実情を土居重直丹後民商副会長が発言し、アピールを採択、デモ行進しました。



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