2009年3月27日(金)「しんぶん赤旗」

平田財務副大臣が辞任

株インサイダー取引の疑い 大臣規範に抵触

大門議員追及


 自民党衆院議員の平田耕一財務副大臣(60)=比例東海ブロック=が今月、保有していたジャスダック上場企業の株を証券市場を通さない市場外取引で大量に売却していたことが二十六日、分かりました。同日の参院財政金融委員会で日本共産党の大門実紀史議員がこの問題をとりあげ、「大臣規範に抵触している。財務省の副大臣として不適格だ」として即刻辞任することを求めました。

 同日夕、平田副大臣は、辞任する意向を首相官邸に伝え麻生太郎首相は、これを認めました。

 大臣規範では、大臣や副大臣の在任中の株取引などの自粛を求めています。経済省庁の副大臣という金融取引の公平性を守る立場からも問題があります。

 民間信用調査機関や東海財務局に提出された大量保有報告書によると、平田副大臣が売却したのは、石こう製品製造「チヨダウーテ」(三重県四日市市)株。売却先は副大臣のオーナー企業で取締役も務める石油製品販売会社「ゼロシステム」(同市)。

 副大臣は二日、チヨダ社株百十二万株を一株五百五十円、総額六億一千六百万円で売却しました。市場での直近の同社の株価は、取引が成立した二月二十七日の終値が二百九十円でした。市場価格で換算すると三億二千四百八十万円で、二億九千百二十万円多い売却益を得たことになります。

 チヨダ社、ゼロ社とも役員には副大臣の親族らが就任。インサイダー取引の疑いがあります。


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