2009年3月25日(水)「しんぶん赤旗」

民族対策のアイヌ政策を

首都圏在住者と議連が対話集会

共産党から紙議員


写真

(写真)アイヌ議連の対話集会であいさつする紙智子議員=24日、国会内

 超党派の国会議員でつくる「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」(アイヌ議連、今津寛代表)が二十四日、国会内で首都圏在住アイヌのアイヌウタリ連絡会の人たちとの対話集会を開き、二十人のアイヌが出席しました。

 アイヌを「先住民族」と認めた昨年六月の国会決議を受け、政府の有識者懇談会で総合的なアイヌ民族政策の検討がすすんでいます。「アイヌも和人も平等な人間ということでやってほしい」と、前向きなアイヌ政策の実現を求める声が相次ぎました。

 アイヌ語教室や刺しゅう、木彫りなどアイヌ文化の継承をすすめる拠点となっている東京・中央区のアイヌ文化交流センターで、利用者の理解をえないままの移転話や臨時職員の削減などが起こっています。「予算が削られ、むしろ施策が後退している」という意見に、議連として、改善に着手することが確認されました。

 北海道内で行われている生活支援策が道外在住アイヌには及んでいない問題がとりあげられ、「アイヌはどこにいてもアイヌなのだから国の責任で民族対策として施策を行うべきだ」という意見が出されました。

 政府にアイヌ民族への「謝罪」を求める意見が出され、政府の有識者懇談会の委員を務める北海道ウタリ協会の加藤忠理事長は「(アイヌと和人が)当たり前に共存する真の人権国家として、先住民族対策を進めることを求める」とあいさつしました。

 自民、民主、社民、新党大地各党の議員が出席し、日本共産党の紙智子参院議員は「アイヌ問題はまだまだ『知られていない』状態です。みなさんの思いを受け止め、権利に関する問題で国会の議論をすすめていくために力を尽くしたい」とのべました。


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