2009年3月16日(月)「しんぶん赤旗」

日本経済の再生へ

市田書記局長訴え 山口氏を必ず

福井・敦賀


 日本共産党の市田忠義書記局長は十五日、いつ解散・総選挙があってもおかしくない情勢のもとでの全国遊説に臨み、福井県敦賀市で党の躍進を力強く訴えました。市田氏が「福井をはじめ北陸信越のみなさんの暮らしの命綱、山口のりひささんをなんとしても国会へ」と呼びかけると、会場いっぱいの聴衆からは大きな拍手が沸き起こりました。

 市田氏は、西松建設の違法献金疑惑をめぐる問題について、「今ほど政党のあり方が一番に問われている時はない」とズバリ指摘しました。この問題では、疑惑の渦中にある民主党の小沢一郎代表も自民党の二階俊博経産相も「資金の出どころについてはせんさくしない」と同じ言い訳を繰り返し、自民、民主両党とも小沢氏や二階氏をかばい金権・腐敗を追及しようとしません。

 市田氏はこの姿勢を厳しく批判しながら、「これでは政党ぐるみの疑惑隠しといわれてもしようがない」と強調。日本共産党は企業献金も政党助成金も受け取りを拒否し、日常的に国民と深く結びついて活動しているからこそ「大企業にもアメリカにも遠慮なくものが言える」と力をこめました。

 落ち込んだ日本経済の再生について話を進めた市田氏は、アメリカ発の金融・経済危機について当初、「日本経済にはハチがさしたぐらいの影響」と豪語していた与謝野馨財務・金融・経済財政相が急激な景気の落ち込みを前に「ハチに刺されて死ぬこともある」と無責任に言い放っていることを指摘。会場からは「とんでもない」とのため息とともに失笑があがりました。

 市田氏は、深刻な景気悪化の背景に、雇用破壊、外需頼みの日本経済の仕組みがあることをあげ、雇用と地域経済を守る社会的責任を果たすよう大企業に迫る日本共産党の論戦と運動の広がりを紹介。福井ではパナソニック若狭工場の「派遣切り」とたたかう労働者の姿が全国を励ましていることを力強く訴えました。

 その上で、内需拡大と経済立て直しのために(1)安定した雇用の確保(2)安心できる社会保障の確立(3)中小企業の活性化(4)農業の再生―の四つの方策を詳しく説明しました。

 国民の暮らしを苦しめる、アメリカべったり、大企業いいなりの自公政治のゆがみをただせば、消費税に頼らなくても財源は生まれることを解き明かし、「これがいえるのは日本共産党のみ」と訴えると大きな拍手が起きました。

 「『でも、共産党という名前がなぁ』という方もおありかもしれません」と会場を見渡した市田氏は、戦前から反戦平和・主権在民を貫いた歴史の重みや党名にこめられた未来社会への展望を語るとともに、小説「蟹工船」を書き、拷問で殺された党員作家、小林多喜二の活動を紹介。「どんな弾圧、拷問を受けても信念を曲げない人たちの集まりは、それをつぶそうとする人たちにとっては怖い存在でしょう。でも国民にとってこれほど頼もしく、優しい存在はない」と力をこめて訴えると、会場は大きく沸きました。

山口氏訴え

 山口のりひさ衆院北陸信越比例予定候補は、大企業の社会的責任を果たさせるために全力をあげる決意を述べ、「必ず北陸信越ブロックの議席を勝ち取りたい」と表明。かねもと幸枝同比例予定候補(福井1区重複)があいさつしました。

 共産党演説会に初めて参加したという女子学生(22)=敦賀市=は「日本共産党は、アメリカべったり(の政治)を批判し、雇用を守る、ちゃんとした政党なんだね。個人献金を集め、政党助成金は受け取っていないのには驚いた」と話しました。

 派遣労働者の女性(34)=美浜町=は「わかりやすくて本当におもしろかった。大企業はそんなに内部留保をためて労働者の首を切るなんて、いったい誰のため、なんのためなの」と語っていました。


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