2009年3月8日(日)「しんぶん赤旗」

子を襲う貧困なくせ

社会的連帯で解決探る

東京で集会


 子どもを襲う貧困と格差の問題を語り合い、解決の道をさぐろうというつどいが七日、東京都内で開かれました。教育、福祉など各分野の関係者ら約百五十人が参加。子ども全国センター、全日本教職員組合、教組共闘、憲法・教育基本法ネット、日本子どもを守る会の五団体が主催しました。

 開会あいさつで全教の米浦正委員長は「貧困と格差の問題は子どもの学ぶ権利や進路を保障する上で極めて緊急で切実な課題。貧困は自然災害ではなく、政治や経済政策によってつくりだされたもの。政策を変えることが必要だ」と訴えました。

 児童相談所の児童福祉司で『子どもの最貧国・日本』の著者、山野良一さんが講演し、虐待など貧困が子どもに及ぼす影響について解説。シングルマザーや非正規労働者などが不利になり、貧困が固定化される日本の社会制度に問題があると指摘しました。

 両親を亡くし兄と生活しているという都立高校の三年生は「父の生命保険を切り崩す生活。学ぶなかで高い学費に問題があると気付いた」とのべ、仲間とともに高校生の学費実態アンケートに取り組み、都に要請した結果、新入生に学費の免除制度を周知することになったことを語りました。

 私学助成の拡充を求めて運動をしている高校生らが発言。生活保護の母子加算の削減・廃止は憲法違反と訴えている生存権裁判、就学援助の拡大の運動など、各地の取り組みが報告されました。

 参加者は、「行政への働きかけを強め、社会的連帯の力で子どもたちを守り、子どもが生き生きと学び成長できる社会を築きましょう」とのアピールを採択しました。



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