2009年3月7日(土)「しんぶん赤旗」

名古屋市長選

市民守る「防波堤」へ3つの転換

大企業にはっきりもの言える市長を

市民大集会 市田書記局長訴え


 名古屋・革新市政の会は六日、日本共産党の市田忠義書記局長を迎え、目前に迫った名古屋市長選挙(四月十二日告示)での太田よしろう氏=日本共産党推薦=の勝利をめざす市民大集会を名古屋市公会堂で開きました。大ホールは会場いっぱいの熱気に包まれました。


 市田氏は、麻生・自公政権の混迷ぶりとともに、違法献金で公設秘書が逮捕された民主党の小沢一郎代表が“献金してくれる団体やその資金の出所をせんさくしない”“違法が明確になれば返せばいい”と開き直っていることを指摘。「企業献金も政党助成金も平気で受け取り、大企業いいなりの政治を行う点では、自民党も民主党も同じだ」と述べ、「アメリカいいなり、大企業べったりの自公政治の中身を大本から切り替えるため日本共産党は全力をつくす」と訴えました。

 また、全国の注目が集まる名古屋の市長選について「国の悪政から市民を守る『防波堤』としての自治体を取り戻す選挙だ」と述べ、「オール与党」が進めた市政の三つの転換の方向を提起しました。

 第一は、雇用と中小企業の営業を守ることです。トヨタ自動車のある愛知県の雇用情勢はとりわけ深刻です。市田氏は、選挙公約をいち早く発表し、トヨタとの交渉でも先頭にたってきた太田候補の実績を紹介し、「国にも、大企業にもはっきりものをいうことができる」と訴えました。

 第二は、福祉の願いに応えることです。革新市政時代「福祉日本一」といわれた名古屋市。ところが「オール与党」市政になって、国保の負担軽減措置、敬老パス、公立保育園などが次々切り捨てられました。市田氏は「福祉の心がない『オール与党』の市政を切り替え、福祉・子育て最優先の市政の再建を」と呼びかけました。

 第三は、市民不在の無駄遣いにメスを入れることです。名古屋市は税金で、大企業に手厚い補助を行ってきました。中部電力、名鉄、トヨタなどによる牛島市街地再開発のルーセントタワーには三十六億円以上も税金をつぎ込む計画です。

 市田氏は「今政党と市長に問われているのは、大企業にキッパリとものをいい、体を張って市民の立場で頑張れる人、清潔な市民と日本共産党がスクラムを組んで推す太田さんだけ」「市長に押し上げ、名古屋から市政、国政を変えよう」と訴えました。

 太田氏は「大企業に派遣切り、下請け切りをやめさせ、二千人以上の雇用を増やし、年に百億円以上の仕事おこしに取り組む」など、六つの重点政策を紹介。「福祉と経済が一体になった人間中心のあたたかい名古屋市政をつくっていきたい」と決意を述べました。

 フリーターの女性(31)は「演説を聞いて、大企業はお金があるのに従業員を減らしているということが分かりました。就職活動しているけど正規雇用の募集はほとんどありません。誰もが働くことのできる名古屋市にするためにも、大企業にものがいえる人にがんばってほしい」と話していました。


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