2009年2月23日(月)「しんぶん赤旗」

「雇用守れ」 各地で

知恵と力 集める時


 年度末を一カ月後に控え、「非正規切り」が一段と深刻さを増すなか、各地で知恵と力を集め、“雇用を守れ”と集会や抗議行動が行われました。


「解雇不当」 労組つくる

名古屋

 大企業などの派遣切り・雇い止めに抗議し、政府・行政の責任を追及する集会が二十二日、名古屋市で開かれました。愛知派遣切り抗議大集会実行委員会が主催し、四百九十人が参加しました。

 主催者あいさつした宇都宮健児実行委員長(反貧困ネットワーク代表)は、「労働者派遣制度は、企業が労働者をモノのように切り捨てることを浮き彫りにした」と指摘。(1)不当な派遣切りをやめさせる(2)派遣切り被害者の支援(3)労働者派遣法の抜本改正―の運動方向を提起しました。

 「解雇が不当とは考えもしなかった」という男性(37)=豊橋市=は、愛労連に助けを求めて労働組合をつくり会社と交渉した経験を発言し、「権利を知り、仲間と行動すれば前進も早い。つらい思いをする人をなくすためにがんばる」と述べました。

 日本共産党の佐々木憲昭衆院議員も発言。「現行法でも派遣切り阻止へ実行できる課題は多い。市民団体、労働組合と一緒にたたかいを前進させ、労働者派遣法を抜本改正させていきたい」と述べました。

 年越し派遣村の村長をつとめた湯浅誠さんが「年越し派遣村から見た日本社会」について講演。名古屋生活保障支援実行委員会の藤井克彦さん、弁護士や労働組合役員が取り組み報告をしました。

 集会後、トヨタ自動車のオフィスがある名古屋駅ミッドランドスクエアまでデモ行進しました。

「所持金200円」 すぐ相談

福島

 「ストップ派遣切り・許すなくらし破壊・上げるな消費税」2・22福島県民集会が二十二日、福島市の「街なか広場」で開かれました。通行人が足をとめ、話に聞き入るなど、会場いっぱいの七百八十人が集会に参加しました。

 会場に設けられた、労働、生活・税金、医療・介護、行政の各相談テントには二十三件の相談が寄せられました。「派遣で働いていたが、十二月末で解雇され、住むところもない。所持金は二百円だけだ」という夫婦に、斎藤朝興・福島市議が応対。当日からの宿泊場所を確保し、二十三日に生活保護申請をすることにしました。

 集会では、同実行委員会の小川英雄実行委員長(福島県労連議長)は、「雇用と暮らしをまもるたたかいを各労組や団体の知恵と力を合わせて広げよう」と呼びかけました。

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が連帯のあいさつ。

大阪

 「ダイハツは派遣、期間工労働者の雇い止め・解雇を中止、撤回せよ」「くらし・営業守れ」―。大阪労連・豊能地区協議会や地域の民主団体などでつくる「豊能地域のくらし・雇用を守る実行委員会」は二十二日、大阪府池田市内で豊能地域決起集会を開き、約八十人が参加しました。

 アピールを採択し、阪急豊中駅までデモ行進しました。池田市に本社のあるダイハツが、三月から四月にかけて六百人の非正規社員の雇い止めを発表しています。

 実行委員会共同代表の斉藤須美雄豊能地区協議会議長があいさつ。大阪労連の川辺和宏議長が連帯のあいさつ、日本共産党の堀田文一府議が府議会報告を行いました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp