2009年1月14日(水)「しんぶん赤旗」

三菱重工は直接雇用を

社外従業員提訴 8年余、社員と同じ仕事

兵庫


 業務請負契約に基づき三菱重工業(東京都港区)の工場で働いてきたが、実態は違法な「偽装請負」だったとして、兵庫県加古川市の会社員(46)が同社を相手に、直接雇用を求める訴訟を十三日、神戸地裁姫路支部に起こしました。

 会社員は「安定した直接雇用をしてほしい。企業の担当者は心が痛まないのか」と話しています。

 訴状によると、会社員は二○○○年五月、同県高砂市内の金属加工会社に入社。その後これまで三菱重工業高砂製作所(同市)で社外従業員として、発電用ガスタービンの部品製造を担当してきました。

 金属加工会社での面接には三菱重工の社員が関与した上、職場でも同社の現場責任者の指揮下で社員と全く同じ仕事に従事。同社が労働時間を管理し、賃金も事実上同社が決定していたとしています。

 同社は「金属加工会社とは○六年に派遣契約を結んだ」と説明したといいます。

 原告側は「四月に三年間の派遣期間満了を迎える、いわゆる二○○九年問題で職を失うケースが多発するだろう。訴訟を通じて歯止めを掛けたい」としています。



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