2009年1月12日(月)「しんぶん赤旗」

宿泊施設 きょう期限

住居探し 終わらない

派遣村


 仕事と住居を奪われ「年越し派遣村」に集まった人たちが寝泊まりしている避難施設の使用期限が十二日に迫りました。労働者たちは、不安とあせりのなか、住居の確保や仕事探しを行っています。

 岩手県出身の男性(29)は十一日、都内の不動産屋を回って、アパートを探しました。「寮付きの求人募集にも連絡したんですが、もう寮は満室だったり、一つの求人に五倍の応募があったりで、住み込みの仕事は見つかりませんでした」と言います。

 家賃など条件の合うアパートを見つけても、不動産屋から「大家が生活保護者に厳しい」「連休中で連絡が取れない」と言われ、なかなか進みませんでした。

 男性は「十二日には、いま寝泊まりしている場所から出て行かないといけない。このままでは、ネットカフェやサウナに戻るのかと不安です」と語りました。

 派遣村の労働者たち約三百五十人は現在、国と東京都が用意した都内四カ所の施設に寝泊まりしていますが、厚労省は十二日以降、宿泊施設を六十一人分しか用意していません。

 日研総業から日野自動車などに派遣されてきた男性(24)は、生活保護申請のとき、ケースワーカーに民間ホームレス施設に入れられそうになりました。

 派遣村ボランティアが「その施設は、生活保護費のほとんどを利用料として取っていくため、職探しや自立ができない」とかけあい、アパート入居が認められました。これから住居探しです。

 「ボランティアのみなさんは、無報酬でここまでやってくれて本当にありがたい。でも、国がしっかりしていないのが問題ではないか」と言います。



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