2009年1月11日(日)「しんぶん赤旗」

100カ所以上を空爆

イスラエル 停戦決議を拒否

死傷者4千人超す


 【カイロ=松本眞志】イスラエルは九日、即時停戦を求めた国連安保理決議を拒否すると表明、同日から十日にかけパレスチナのガザ地区攻撃を続けました。イスラエル軍の軍事作戦は三週間目に入り、死傷者の数は四千人を超えました。

 イスラエル軍は九日、ガザ地区七十カ所を空爆。十日にかけてさらに四十カ所以上を空爆しました。

 カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、ガザ地区住民の死者の総数は八百二十一人、負傷者は三千三百四十人となりました。イスラエル側では市民三人と軍関係者十人以上の死亡が報じられています。

 イスラエルのオルメルト首相は、「即時かつ永続的停戦」を求めた安保理決議について「役に立たない」と一蹴(いっしゅう)。レゲブ報道官は、エジプトが提起した調停案について同国と協議を続けているとする一方、「ハマスに対する圧力をかけ続ける」と言明しました。最近開かれた二回目の安全保障閣議では、予備役のガザ地区投入が検討されたといいます。

 ハマス側は、「国連決議を重視している」としながら、九日に三十発のロケット砲弾をイスラエル領に撃ち込みました。

 ハマスはエジプト調停案の協議のために三人の代表を同国に派遣。パレスチナ自治政府のアッバス議長は十日、カイロでエジプトのムバラク大統領と会談後に記者会見し、イスラエルとハマスにエジプト調停案を受け入れるよう求めました。

 一方、報道によると、イスラエルは調停案に対しハマスのロケット砲攻撃の停止を要求、安保理決議よりハマスに対し強硬なものになっています。


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