2009年1月10日(土)「しんぶん赤旗」

安保理 ガザ停戦決議

米棄権 イスラエル完全撤退明記


 【ワシントン=西村央】国連安全保障理事会は八日、イスラエル軍の攻撃が続いているパレスチナのガザ地区での即時かつ永続的な停戦を求める決議を十四カ国の賛成で採択しました。米国は棄権しました。先月二十七日のイスラエル軍による空爆開始以来、安保理での決議は初めてです。

 決議は、「暴力激化」と「多数の民間人の死傷者」がでたことに「深刻な懸念を表明」。その上で、イスラエル軍とイスラム武装抵抗組織ハマスの双方に対し、「即時かつ永続的で、完全に順守される停戦」を要求。この停戦が「イスラエル軍のガザ地区からの完全撤退につながる」と指摘しています。

 また、「民間人に対するあらゆる暴力と戦闘行為」「すべてのテロ行為」を非難。永続的停戦のためとして、ハマスによる武器密輸阻止とイスラエルが閉鎖してきたガザ地区の検問所の再開放の保証への加盟国の取り組み強化を呼びかけています。

 今回の事態をめぐる安保理の対応では、リビアが提出した決議案に米国が反対。その後、米英仏が議長声明案を提示していましたが、アラブ諸国の要求を受け入れる形で、法的拘束力をもつ安保理決議の採択となりました。


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