2008年12月29日(月)「しんぶん赤旗」

守れ雇用

広島・マツダ 派遣労働者は

解雇撤回へ私も労組に

50代男性 “家賃の払い 不安”


 生産ラインと事務・技術部門で働く約千四百人の派遣社員の雇い止めを強行している自動車メーカー・マツダ(本社・広島県府中町)。「正社員と同じように頑張ってきたのに。なぜ…」。年の瀬、雇い止めされた派遣労働者の思いは―。(内田達朗)


 「家賃や水光熱費の支払いなどが不安で食事ものどを通らない。夜はなかなか眠れない。どうしても眠れない時はお酒で紛らわせています」。今月五日に雇い止めされた五十代の男性は、顔を曇らせながら語ります。

 「母親には気苦労をかけたくない」と仕事を探すためハローワークに通う毎日です。「早く仕事を見つけたい。条件にはこだわらないが、派遣のような働き方はしたくない。ピンハネはごめんだ」

 関西出身。以前勤めていた会社を辞めたあと、三年前に人材派遣大手の日研総業に。同社からマツダの宇品工場(広島市南区)に派遣され、部品の運搬・仕分けの作業に従事してきました。サポート社員(期間工)への登用を一回はさんだほかは、一カ月契約の更新を三十四回繰り返してきました。

 広島県内の二十代の男性も五日付で雇い止めになりました。

 二〇〇四年一月から車体の組み立ての仕事を始めました。これまでサポート社員を六カ月経験していますが、作業の内容は全く変わらなかったといいます。

 〇四年の八月からは暑い時は四〇度にもなる職場で車種ごとに一台分の部品を一分で準備する作業を続けてきました。正社員から部品が入っていた箱を投げつけられるなどのパワハラにも耐え、働いてきました。

 「過酷な働かせ方にも耐えて頑張ってきたのに、こんな扱いをさせられるなんて」。就職先を探しながら「雇い止めを撤回させ、できればマツダで働き続けたい」と地域労組に加入しました。



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