2008年12月12日(金)「しんぶん赤旗」

解雇予告手当・医療保険

工場労働者 勝ち取る

労組幹部も“歴史的”

米シカゴ


 米中西部イリノイ州シカゴの窓・扉製造会社リパブリックによる解雇・工場閉鎖に対し、工場内の座り込みでたたかっていた米電気無線機械統一労組(UE)第一一一〇支部は十日、会社側との交渉で解雇予告手当など総額百七十五万ドル(約一億六千三百万円)の支払いを約束させました。

 この日の会社、銀行の代表との協議で、会社側が法令で定められた解雇予告手当(八週分の給与)などを支払い、今後二カ月の医療保険を保証することに合意しました。労組は即日、職場投票を行って全会一致で承認、五日から続けていた座り込みを解除しました。

 この結果についてUEのキングズリー組織部長は、「すべての労働者の勝利であり、米国の労働運動にとって歴史的な勝利だ」と述べました。

 閉鎖された工場については、座り込みに対してUEに寄せられた支援金などをもとに基金を設立し、再開を目指すことになりました。

 同社は取引銀行のバンク・オブ・アメリカからの融資が停止したとして、五日に労働者を解雇、工場を閉鎖しました。同行は金融支援法にもとづいて二百五十億ドルの支援を受けたばかりでした。

 この日、座り込みを続ける労働者を支援するデモがシカゴ市内で行われました。バンク・オブ・アメリカの支店前を行進し、「銀行は救済されて、われわれは投げ出された」などと書かれたプラカードを掲げて訴えました。



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