2008年11月11日(火)「しんぶん赤旗」

志位委員長が演説

自民元議長も「勉強に」

幅広い参加、会場埋める

奈良・橿原


写真

(写真)つめかけた聴衆を前に訴える志位委員長=9日、奈良県橿原市

 日本共産党の志位和夫委員長は九日、奈良県橿原市で党の躍進を訴えました。同市で党首を迎えて演説会が開かれたのは初めてです。「このごろの政情は何を信用していいのか分からないものが多すぎる。共産党は一貫性があるし、国会議員の話を聞くと勉強になる」という自民党の平群町元議長(86)など、橿原文化会館は幅広い聴衆で埋まり、第二会場まで座り切れない人が出るなど熱気に包まれました。

 植田育宏橿原市副市長の歓迎あいさつに続き、井上良子1区予定候補、西ふみ子2区予定候補、豆田よしのり近畿比例予定候補(3区重複)が決意表明。豆田氏は「大企業を応援する政治を、中小零細企業の営業を守る政治に切り替えたいという思いを日本共産党にたくしてください」と訴えました。

 志位氏は冒頭、橿原・飛鳥について「私としても、新婚時代に万葉集の研究をしていた妻とよく訪れたたいへん懐かしい土地で、ぜひ演説をしたいと思っていました」と述べ、親しみを込めた拍手に包まれました。

 演説では、景気悪化から国民の暮らしを守るたたかいをすすめ、論戦とたたかいで自公政権に解散を迫り、総選挙で必ず躍進を果たす決意を表明しました。

 トヨタの奥田碩前会長が「経営者よ、クビ切りするなら切腹せよ」と述べていたことを紹介しながら、同社が期間従業員を年間五千八百人も削減する大リストラ計画を進めていることを告発。「減益といっても六千億円の大黒字を見込む巨大企業が大リストラの引き金を引くことなど到底許されない」と述べ、政府がきぜんとした対応をとるよう求めました。

 その上で、安定した雇用、安心できる社会保障、農業と地域経済の再生について日本共産党の果たしているかけがえのない役割を語り、党躍進への支援を呼びかけました。

 アメリカいいなり政治を告発するなかで、オバマ氏が米大統領に選出されたことは、人種の壁を乗り越えた歴史的な出来事であるとともに、ブッシュ路線の否定であり、「今後の行方は未知数だが、アメリカでも大きな変化が起きていることは間違いない」と指摘。「ブッシュ政権がやってきたイラク戦争でも、アメリカ流資本主義でも、なんでも賛成でやってきた自民・公明の政治にも未来がないことを示している」と訴え、大きな拍手に包まれました。

 初めて日本共産党の演説会に参加した奈良市の男性(22)=アルバイト=は「これまではあまり政治に興味が持てませんでしたが、派遣労働の改善など志位さんの生の話はすべて分かりやすかった」と話しました。

市長・副市長・議長と志位委員長が懇談

 日本共産党の志位和夫委員長は、九日の奈良県橿原市での演説会に先立ち、会場を訪れた吉田誠克・大和高田市長、松田秀雄・同副市長、植田育宏・橿原市副市長、吉川米義・上牧町議会議長、鍵本源則・大淀町議会議長とあいさつし、懇談しました。

 この中で、「三位一体改革」により地方自治体の財政が窮状に陥っている問題が出されました。志位氏は「『三位一体改革』は地方への交付税、補助金を締め上げただけでした」とのべ、地方交付税や福祉・教育への国庫負担金・補助金の充実が求められていることを強調しました。


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