2008年10月18日(土)「しんぶん赤旗」

共産主義は唯物論以外の学問は許さない?


 〈問い〉 「幸福の科学」の大川隆法氏は出版物で「共産主義社会では唯物論以外の学問研究は許されない」と書いていますが、日本共産党の見解は?(千葉・一読者)

 〈答え〉 大川氏の著書は大手広告会社によって大宣伝され、信者に大量に購入させて幻のベストセラー現象をつくり出していますが、それらの著書に共通しているのは、日本共産党にたいする根も葉もない誹謗(ひぼう)、中傷にほかなりません。

 日本共産党は綱領に「学問・研究と文化活動の自由をまもる」「信教の自由を擁護し、政教分離の原則の徹底をはかる」と明記し、将来の社会主義・共産主義の社会においても、「さまざまな思想・信条の自由、反対政党を含む政治活動の自由は厳格に保障される。『社会主義』の名のもとに、特定の政党に『指導』政党としての特権を与えたり、特定の世界観を『国定の哲学』と意義づけたりすることは、日本における社会主義の道とは無縁であり、きびしくしりぞけられる」ことを根本方針としています。

 日本共産党は「科学的社会主義を理論的な基礎とする」(党規約)政党ですが、これは政党独自の立場であって、日本社会に「唯物論の立場・左翼経済思想以外の研究・学問は許されない」などということがあってはならないという見地は、党綱領がうたっているとおりです。

 今日、さまざまな宗教的立場の宗教者と日本共産党とが対話と共同を発展させていますが、これは党綱領の「当面のさしせまった任務にもとづく共同と団結は、世界観や歴史観、宗教的信条の違いをこえて、推進されなければならない」との立場に立ってすすめられています。こうした日本共産党と共産主義の立場をいちじるしくゆがめて攻撃する大川氏の態度は、社会の良識を重んじ、事実と道理を尊重する宗教者の態度とはおよそ相いれないものです。

 「幸福の科学」は、“総裁”の大川(本名は中川隆)氏が、自分は釈迦(しゃか)の生まれ変わりで、霊界の偉人・賢人と対話できると自称して、キリストや孔子との“対話”なる著書を次つぎと出版し、1991年に宗教法人になっています。(平)

 〔2008・10・18(土)〕


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