2008年9月25日(木)「しんぶん赤旗」

国連総会 一般討論を開始

国連中心に共同を

金融・エネルギー・食料・温暖化問題 事務総長が訴え


 【ニューヨーク=鎌塚由美】国連本部で開かれている第六十三回国連総会は二十三日から、各国代表による一般討論演説が始まりました。冒頭、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、世界規模の金融・エネルギー・食料の危機や新たな紛争、温暖化などの問題に直面し、「各国が共通の未来に向かうのではなく、内向きになる危険がある」と警告。各国政府が「地球規模のリーダーシップ」をとるよう訴えました。


米大統領 イラク戦争正当化

 潘氏は「世界はわれわれが認識している以上に変化している」と指摘。アジアやラテンアメリカ、新興諸国で「活力とリーダーシップの新たな中核」が出現し、世界の直面する課題がますます複雑になっていることをあげました。

 その上で「他国との協調なくして自国民の福祉も前進させることはできない」と述べ、国連を中心にした諸課題の取り組みを強調。とくにミレニアム開発目標の達成のため「意欲的かつ具体的な」行動を求めました。

 任期最後の国連演説となるブッシュ米大統領は、テロリズムや過激主義とのたたかいの必要性について語ったものの、貧困削減のミレニアム開発目標には一切言及しませんでした。

 さらに、国連無視でイラク侵攻を行ったことを棚に上げ、イラクやアフガニスタンは「過去七年で積極的にテロを支援する国家からテロとたたかう民主主義へと変化した」などと主張しました。

 イランのアハマディネジャド大統領は、イラクでは「人々の投票によって民主的政府が打ち立てられたが、六年後も占領者が居座っている」と指摘。アフガニスタンについても北大西洋条約機構(NATO)軍の駐留で「無辜(むこ)の人々が、日常的に爆撃にあっている」と批判しました。



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