2008年9月15日(月)「しんぶん赤旗」

閣僚・自民4役のパーティー券

購入先9割 闇の中

利益率は8割以上にも

07年報告


 福田内閣の閣僚や自民党四役の資金管理団体が政治資金パーティーで販売したパーティー券のうち購入者があきらかなのは、総額の一割にすぎないことが十四日、二〇〇七年の政治資金収支報告書でわかりました。一方、パーティー収入から経費を差し引いた利益率は八割以上で、政治資金パーティーの不透明さとぼろもうけぶりが浮き彫りになりました。


 総務省に資金管理団体を届け出ている福田内閣の閣僚と自民党四役のうち十五人が、〇七年に政治資金パーティーで合計七億二千万円を集めました。

 パーティー収入のうち収支報告書に購入先名が記載されている分は七千百六十一万円だけ。全体の9・9%しか明らかになっておらず、六億五千万円分が不明です。

 政治資金規正法では、年間五万円以上の寄付をした企業・団体や個人の名前、住所、職業などを明らかにしなければなりません。しかしパーティー券の購入は、二十万円以下については公開対象となっておらず、政治献金の抜け穴となっています。

 パーティーでは、会場代、飲食代のほか、案内状発送費などが経費としてかかりますが、政治資金団体のパーティーは、収入のわりに経費が少ないことも特徴です。利益率八割以上が十五人中十一人にのぼり、全体の平均は84・6%の利益率です。

 十五人中トップのパーティー収入を得た麻生太郎幹事長の「素淮(そわい)会」は、経費を差し引いた利益が七千九百二万円(利益率93・3%)にのぼります。購入者が公開されているのは十二の企業・団体の七百二万円分です。透明度は8・3%です。

 福田康夫首相の「千代田経済懇話会」は三千七百五十八万円の収入を得ながら、購入者は一人も明らかにされていません。

 自民党派閥の領袖である伊吹文明財務相の「明風会」の透明度は3・5%、町村信孝官房長官の「信友会」は6・1%、谷垣禎一国交相の「政経文化研究会」は1・5%となっています。

 同党の九派閥(〇七年当時)では、十一億八百万円のパーティー券収入をあげています。町村派の二億一千九百万円をトップに六つの派閥が一億円以上の収入を得ています。しかしパーティー券購入者が明らかになっているのは一億五千二百万円分ほど。透明度は13・8%です。

表

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