2008年8月6日(水)「しんぶん赤旗」

なぜ局地豪雨

温暖化と関係か


 五日、一時間に五〇ミリ以上の雷雨に襲われた首都圏。局地的な激しい雨は、急激な高層都市化によるヒートアイランド現象がかかわっているとみられています。

 気象庁天気相談所によると、四、五の両日の雷と豪雨は、関東上空に前線が停滞し、南から湿った暖気が流れ込んで、大気が不安定な状態になったためと説明します。積乱雲が線状になって局地的な豪雨を降らせたのが特徴です。

 こうした豪雨は、ヒートアイランド(都市の排熱などによる気温上昇)現象がかかわっているといいます。自動車や空調施設の増加など人工排熱の増大で、積乱雲の発達を加速させ、狭い範囲で短時間に激しい雨を降らせ、落雷による災害を引き起こしています。

 気象庁の「ヒートアイランド監視報告」によると、東京の平均気温は百年間で三度も上昇し、中小規模の都市の三倍もの速さでヒートアイランド現象が加速しています。

 環境省の『ストップ温暖化2008』パンフレットによると、日本での地球温暖化による影響は、夏の降水量が二十一世紀末に現在より20%増加し、日降水量が一〇〇ミリを超える豪雨日数も増加する一方で、極端に少雨の年が増えるといいます。気象庁は八日、「二〇〇八年夏の異常気象分析検討会」を開き、七月上旬以降継続している「西日本を中心とした高温と少雨」を対象に、地球温暖化などの要因について分析・検討を行う予定です。



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