2008年7月21日(月)「しんぶん赤旗」
再起支える仲間がいる
クレサラ被連協が総会
多重債務者の相談に取り組む団体でつくる「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」の第二十七回総会が二十日、神戸市内で開かれました。グレーゾーン金利を撤廃する改正貸金業法の完全施行に向け、被害者の会の課題や活動方針について議論しました。
総会議案の報告の中で、本多良男事務局長は多重債務問題の現状について「五社以上から借りている人はこの一年で百七十一万人から百十七万人に減ったが、三―四社から借りている人が二百六十万人いて、ほとんど減っていない。まだ多くの人が借金に苦しんでいる」と指摘しました。
澤口宣男会長は被害者の会の重要性について「かつて多重債務に陥った経験のある人が相談員を務めている。同じ苦しみを味わった仲間がいるから、楽に相談できるし、ヤミ金業者にも毅然(きぜん)と対応ができる。被害者を勇気付けられるのが被害者の会の役割の一つ」と語りました。
各地の被害者の会の担当者がパネリストを務め、今後の課題について意見を交わしました。
「単に弁護士が借金を整理するだけでは、根本的な解決にならない。借金をしないで暮らせるように、生活再建の手助けをすることこそ大切」(高松)
「絶対的に収入が不足している場合は、雇用問題や生活保護の問題になる。重大な問題として、社会に向けて声を上げるべきだ」(熊本)
「被害者自身が立ち上がらないと被害は無くならない。主人公は被害者。『借金は恥ずかしい』という状態を脱して、高金利に怒りをもって立ち向かうことが重要だ」(大阪)―などの声が出ました。
二〇〇八年度の活動方針などを採決し、閉会しました。