2008年7月9日(水)「しんぶん赤旗」

食料・原油

“国際的な危機対策を”

8途上国が首脳会議


 【ハノイ=井上歩】イスラム圏の発展途上八カ国(D8)首脳会議が七、八の両日、マレーシアのクアラルンプールで開かれました。会議で八カ国首脳は食料・原油価格高騰に対する国際的な取り組みを呼びかけました。


「投機規制いる」 マレーシア首相

 国営ベルナマ通信やロイター通信によると、八カ国首脳は食料とエネルギー価格の高騰が貧困層の生活を直撃し、社会不安を招きかねないなど各国に危機をもたらしていると指摘しました。インドネシアのユドヨノ大統領は「いっせいに行動すべきだ。行動を遅らせれば災難を招く」と訴えました。

 マレーシアのアブドラ首相は、先物市場で原油価格を非現実的な水準に押し上げている投機資金の規制を強調しました。食料価格について同首相は「経済と人々の生活を保障するため大胆な措置が必要だ」と、バイオ燃料用作物への農地転用の中止、化学肥料工場などへの共同投資などの食料増産案を示しました。


 D8首脳会議 Dは、英語のDeveloping(発展)の頭文字。イスラム圏の発展途上国の経済的地位向上、国際的な意思決定への参加拡大などが目的。一九九七年にトルコで第一回会合が開かれました。参加国は、イラン、インドネシア、エジプト、トルコ、ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ、マレーシア。合計人口は十億人で世界人口の約14%を占めています。


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