2008年7月6日(日)「しんぶん赤旗」
携帯大手ノキア工場閉鎖
州に補助金33億円返還
ドイツ
世界最大の携帯電話会社ノキアがドイツ北西部ノルトラインウェストファーレン州のボッフム工場を閉鎖しルーマニアに工場を移転した問題で三日、ノキアが同州に二千万ユーロ(約三十三億六千万円)を支払うことで両者が合意しました。労働者への多額の補償金支払いに続くもの。大企業の身勝手な工場移転がドイツでは高くつくことを示しました。
ノキアは一月に突然、移転を発表。ボッフムの工場が黒字で経費に占める人件費の比率が低いにもかかわらず、移転先のルーマニアが「ドイツの賃金よりも十倍も安い」ことが理由でした。
ノキアは工場閉鎖で二千三百人の正規労働者を解雇しましたが、ドイツの金属産業労働者や地元の自治体も巻き込んだ闘争に発展。ノキアは四月に労働者に計二億ユーロ(約三百三十六億円)を支払うことに合意しました。
残っていたのがノルトラインウェストファーレン州との問題。連邦政府と同州はノキアの工場誘致や雇用確保のために一九八九年以来、計八千八百万ユーロを補助金などで支援していました。突然の工場閉鎖は契約違反だとして、州側は法廷闘争も辞さない構えを見せ、六千万ユーロの補助金返却を求めました。
今回の合意では、ノキア移転後のボッフムに新たに企業を誘致し職を創出するための「ボッフム成長計画」基金にノキアが二千万ユーロ、州側が四千万ユーロを支出します。

