2008年7月5日(土)「しんぶん赤旗」

地球を救え

飢餓・環境

サミット目前 「民衆行動」に11カ国から

札幌


 北海道洞爺湖サミット(七―九日)を前にして食料危機と地球温暖化の解決方向をさぐる国際的な民衆行動が四日、札幌市内で始まりました。同市のJA共済会館で開かれた「食糧主権・地球温暖化国際フォーラム」では、各国からの報告と交流が行われました。

 参加者は、多国籍企業本位の「自由貿易」では飢餓と環境問題の解決にならないと強調しました。「ゴムやヤシ油など換金作物栽培が優先され、地域の食料生産が衰える」とタイの代表は告発。食料を燃料にする「アグリ燃料」は危機の解決にならないとの発言もでました。「ヤシ油一トン作る機械を動かすために一・五トンのヤシ油が必要だ。車と人間を争わせ利益を生むのは多国籍企業だ」とインドネシアの代表は語りました。

 北海道農民連の山川秀正委員長は「日本に必要のない輸入米を強制するミニマムアクセスは停止すべきだ」と訴え、食料主権の確立に連帯をと訴えました。

 カナダの代表は、化学肥料や農薬を多く投入する従来の農法は健康と環境を壊すと疑問をもち、消費者との交流で酪農品や野菜の直売所を広げ、風力発電など自給自足農場を運営していることを紹介し、「総合的な力をいかすことが大事だ」とのべると、大きな拍手に包まれました。

 主催は世界的な農民組織ビア・カンペシーナ(スペイン語で「農民の道」)、農民連、全国食健連(国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会)。主催者あいさつした老田弘道さん(全農協労連委員長)は、持続可能な家族農業と地産地消をすすめてきたこれまでの活動に確信を持とうと呼びかけました。

 十一カ国から約六百人が参加。日本共産党の紙智子参院議員も出席し参加者と交流しました。



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