2008年6月28日(土)「しんぶん赤旗」

核兵器

米が英から撤去

米科学者連盟が発表


 【ロンドン=岡崎衆史】米科学者連盟(FAS)の核問題専門家ハンス・クリステンセン氏は二十六日、米国が英南東部にあるレイクンヒース空軍基地の核兵器を撤去していたと明らかにしました。同基地の核兵器数は百十と推測されています。同氏は撤去の情報を複数の情報筋に確認したと述べています。米英両軍の当局は正式にコメントをしていません。

 事実とすれば一九五四年以来置かれてきた米国の核兵器が英国から完全に消えたことになり、欧州内で米国の核兵器を保有するのは、イタリア、ベルギー、ドイツ、オランダ、トルコにある六カ所の基地だけとなります。

 同氏は、今回の撤去を、二〇〇五年のドイツのラムシュタイン空軍基地と、二〇〇一年のギリシャからの核兵器撤去に続くものだとしています。

 また、最高時七千を超えていた欧州内の米軍の核兵器は、現在百五十から二百四十に減ったと分析しています。

 FASの発表を受け、英国の反核団体、核軍縮運動(CND)は声明で、撤去の知らせを歓迎し、CNDと地元の平和団体の長年の運動の成果との見方を示しました。

 一方、今後核兵器に代わって、米ミサイル防衛のための迎撃ミサイルが配備されることのないよう警戒感も表明しました。



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