2008年6月28日(土)「しんぶん赤旗」

「後期医療」 政府「見直し」策

負担増の解消 5%

小池議員に答弁書


 後期高齢者医療制度の保険料を一部軽減する政府・与党の「見直し」策によって、保険料が負担増から負担減に変わる人は、約六十五万人にとどまることが二十七日、わかりました。日本共産党の小池晃参院議員の質問主意書に対する政府の答弁書で明らかになったものです。

 答弁書によると、国民健康保険から後期高齢者医療制度に移った人のうち、政府・与党の軽減策(十二日に決定)によって、保険料負担が三月までの国保料(税)よりも下がる人は、約六十五万人でした。これは、後期高齢者医療制度の対象者(約千三百万人)の5%程度です。

 政府・与党は「見直し」策によって「保険料『九割軽減』が実現」などと宣伝し、圧倒的多数が軽減になるかのように描いています。しかし、実際に負担減に変わるのはほんの一部でしかないことが、政府の推計でも裏づけられました。

 小池氏は質問主意書で、政府・与党の軽減策には「さまざまな問題がある」と指摘。▽無年金の母親(76)と、給与年収百万円の息子(50)の世帯の場合、母親が無収入でも軽減の対象にならない▽夫婦世帯で、妻は年収五十万円しかなくても、夫の年金収入が九十万円あれば、夫婦とも「九割軽減」の対象にならない―など、年金額が少ないにもかかわらず、軽減が受けられない人が出てくる問題を追及しました。

 政府の答弁書は、これらの点についても「お尋ねのとおり」だと認めました。


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