2008年6月24日(火)「しんぶん赤旗」

難病指定 一度に7疾患

運動の成果 患者「希望みえた」


 厚生労働省の特定疾患対策懇談会(金澤一郎会長)は二十三日、同省内で今年度二回目の会合を開き、国の難病研究(難治性疾患克服研究事業)の対象に新たに七つの疾患を指定しました。同事業は来年度から正式に開始する予定。例年は一つか二つしか指定されない“狭き門”で、一度に七つが指定されるのは極めて異例です。

 日本難病・疾病団体協議会(JPA)と幅広い患者団体が共同で「すべての難病を対象疾患にしてほしい」と運動してきた成果です。

 新たに対象に指定された疾患は、下垂体機能低下症▽クッシング病▽先端巨大症▽原発性側索硬化症▽有棘(ゆうきょく)赤血球を伴う舞踏病▽HTLV―1関連脊髄(せきずい)症(HAM)▽先天性魚鱗癬(ぎょりんせん)様紅皮症。

 前回の会合(四日)では、既存の研究対象疾患に類似する病態を追加する方針を示していました。国の難病研究の対象は現在の百二十三疾患から百三十疾患になります。

 現在、研究対象に指定されていない難病も研究班を公募して実態把握をすることを決めました。

 懇談会を傍聴した下垂体機能低下症の女性(37)=埼玉県=は「うれしくて頭が真っ白です。いままで体がだるいなどの症状を訴えても、職場の人になかなか理解されなかった。これで正真正銘の難病に認められた。難病は研究されて初めて希望が生まれる。やっと希望がみえてきました」と涙で声を詰まらせていました。



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