2008年6月19日(木)「しんぶん赤旗」

社会保障費

抑制路線転換求める

経財・厚労相に 超党派議連が申し入れ


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(写真)舛添厚労相(中央)に申し入れる超党派の医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟。左から2人目は小池議員、右から2人目は山下議員=18日、厚生労働省

 超党派の議員でつくる「医療現場の危機打開と再建をめざす国会議員連盟」(尾辻秀久会長)は十八日、大田弘子経済財政担当相と舛添要一厚生労働相に深刻な医療現場の立て直しを求める申し入れを行いました。同議員連盟は現在、衆参国会議員百五十人で構成。申し入れには、日本共産党から小池晃、山下芳生両参院議員が参加しました。

 申し入れでは(1)「医学部定員の削減に取り組む」という従来の閣議決定を見直し、医学部定員を大幅に増員すること(2)社会保障費の年間二千二百億円の削減方針を見直し、必要な医療予算を十分確保すること―などを求める要望書を大田、舛添両相に手渡しました。

 大田経財相は、社会保障費の抑制路線について、「歳出歳入の一体改革は重要な課題だが、医療の本来の機能を損なってまで財政再建をしようとは考えていない」などと述べながら、「ただ社会保障費の伸びを抑制することは必要で、薬剤費など既存の制度の中で効率化できるものはしていかなければいけない」と強調。小池氏は、「効率化と社会保障費の二千二百億円の削減路線は別問題として考えるべきだ。二千二百億円の削減路線は中止し、そのうえで効率化できる部分があるならば、それは、新たに社会保障の充実に充てるべきだ」と主張しました。

 一方、舛添厚労相は、「私も社会保障の財源の手当ては強硬に主張しており、財源確保という線でいけると思っている。みなさんのお力添えをいただきたい」と述べました。

 山下氏は、大阪府の医療現場の状況などを紹介しながら、「ぜひ、大臣には現場を見ていただきたい」と要望。舛添厚労相は、「見直すべきは見直す必要はあるが、霞が関の机の上でやっていてもダメで、できるだけ現場を歩きたいと考えている」と応じました。



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