2008年6月2日(月)「しんぶん赤旗」

間違った制度を正すのは政治の責任

後期高齢者医療 小池政策委員長が指摘

NHK「日曜討論」


 日本共産党の小池晃政策委員長は一日、NHK「日曜討論」で、七十五歳という年齢だけで高齢者を別の医療保険制度に囲い込む後期高齢者医療制度の見直しや社会保障のあり方をめぐって与野党の政策責任者と討論しました。

 自民党の津島雄二税調会長は、野党四党が提出している後期高齢者医療制度廃止法案について「いきなりやめるというのでは改悪になる」と発言。公明党の山口那津男政調会長代理は「廃止するというだけでは無責任だ」と同制度を擁護しました。

 これに対し小池氏は、同制度の目的が高齢者を狙い撃ちした医療費の抑制にあり、そこに党派を超えた怒りが集中している実態をあげ、「新しい制度を提案しないから無責任というが、間違った制度をやめるのは政治の責任だ。病気の治療だって間違った治療法だと分かれば、新しい治療法が見つかるまで続けるということはしない」と指摘しました。

 新たな制度の設計についても、「市町村国保の財源が厳しいというのなら、これまでの国庫負担の削減を見直し、非正規雇用を国保に追い込んできたやり方を改めて、正社員を増やしていくことが本当の改革だ」と主張しました。

 また、今後の社会保障のあり方について議論になり、司会者が「高福祉・高負担か、低福祉・低負担か」と質問したのに対し、小池氏は「今、政府がやろうとしていることは低福祉・高負担の道だ」と指摘しました。

 そのうえで小池氏は「高福祉・高負担か、低福祉・低負担か」という議論は、税金の無駄づかいをただす議論と、誰が負担するのかという議論の二つが抜け落ちてしまい「二重の意味で誤りを生む」と強調。負担は能力に応じて課すべきだとして「この間、史上最高の収益をあげている大企業や大資産家の減税を元に戻すやり方で、負担を求めるべきだ」と主張しました。



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