2008年6月1日(日)「しんぶん赤旗」

“風雨防ぐ場所早く”

仮設住宅の建設始まる

四川大地震


 中国・四川大地震の被災地では、地震発生から半月以上が過ぎ、ようやく一部で仮設住宅の建設が始まりました。しかし、建設のスピードは緩やかで、ほとんどの被災地では応急のテントさえ行き渡っていないのが実情です。(秀水鎮〈中国四川省安県〉=大震災取材団)


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(写真)仮設住宅を建設する「河南第六建設グループ」 の作業員=5月29日、秀水鎮(北條伸矢撮影)

 五月二十九日、四川省北部の綿陽市から西に約六十キロに位置する安県秀水鎮(町)の避難所を訪ねると、仮設住宅の建設作業が本格化していました。同地には、山間部の安県茶坪郷(村)から避難してきた村民ら二千二百人あまりがテント暮らしを強いられています。

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 工事は、河南省から来た「河南第六建設グループ」の作業員らが担当。トラックで千キロの道を走ってきました。最終的には千戸分を建設する予定です。雨模様の中でぬかるみと格闘している作業員に聞くと、「五十戸の一区画を完成させるのに二日間はかかる。資材も不足ぎみだ」といいます。

 「テント村」に設置された診療所を訪ねると、発熱した十人ほどの避難民が点滴の応急措置を受けていました。「発熱者受付」の専用テーブルも。看護師の世坤さん(24)は「テント暮らしでなければ、もう少し状況は良くなるかもしれません」と指摘します。

 茶坪郷から山を越え、十数時間かけて歩いて避難してきた張珍芳さん(57)が言います。

 「家の下敷きになり、九十三歳の母が死んだ。村も水没したと聞いているわ。帰る場所がない。雨風を防ぐ場所を早く提供してほしい」

 避難所を出て、秀水鎮の農村地帯を見渡すと、ちょうど田植えの繁忙期です。住民総出の田んぼ仕事です。ところが、地元農民らの住居も軒並み半壊、全壊状態。角材とビニールシートで組み立てた自前のテントで暮らしている人ばかりです。

 避難民も含め、人口が一挙に何倍にもなっている秀水鎮で、全家族に仮設住宅が行き渡るのは、一カ月、二カ月先ともいわれます。ボランティアとして避難所で働く医師、張樹洪さん(53)が語ります。

 「テント暮らしが長引き、健康を崩している人が多い。これから気温、湿度とも高い季節になり、衛生状態も心配ですね。早く仮設住宅が必要です」


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