2008年5月28日(水)「しんぶん赤旗」

ジュゴン保護区を

市田議員 沖縄新基地 中止迫る


 日本共産党の市田忠義議員は、生物多様性基本法案が審議された二十七日の参院環境委員会で、天然記念物ジュゴンの生息が確認されている沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設の中止と、国際自然保護連合の勧告に基づくジュゴン保護区の設定を求めました。

 生物多様性基本法案では、計画段階での環境影響評価(アセスメント)の推進が盛り込まれています。同法案制定に先立ち、政府は戦略的環境アセスメント導入ガイドラインも策定しています。

 市田氏の質問に、環境省の西尾哲茂総合環境政策局長は、同ガイドラインで比較評価する複数案の対象に、事業を行わないという案(ゼロ・オプション)も含まれる考えを示しました。

 市田氏は、新基地建設では、ダンプカー約三百四十万台分の砂が投入され、ジュゴンのえさ場となる藻場の破壊は避けられないと批判。建設しない案も検討する同ガイドラインの立場に立ち、ジュゴン保護を図るよう迫りました。

 しかし西尾局長は、新基地建設で進めている環境影響評価は「ゼロ・オプションの代替は義務付けられていない」と述べ、あくまで建設を推進する考えを示しました。

 市田氏は、新基地建設は、現在の普天間基地の機能を拡大した恒久的な最新鋭基地をつくるものだと批判し、重ねて建設中止を求めました。



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