2008年5月22日(木)「しんぶん赤旗」

宇宙軍事利用に道

自公民賛成 基本法が成立

共産党反対


 自民、公明、民主の三党は、宇宙の軍事利用を推進する宇宙基本法案を二十一日の参院本会議で三党の賛成多数で可決、成立させました。日本共産党と社民党は反対しました。

 宇宙開発のあり方について一九六九年の衆院本会議で採択された決議は、「平和の目的の限り」と明記しています。にもかかわらず同法は、宇宙開発利用について「安全保障に資する」と書き込み、軍事利用に公然と道を開くものになっています。

 与党は昨年六月に最初の宇宙基本法案を提出していましたが、今月九日になって撤回。与党と民主党で新法案を共同提出し、わずか二時間の委員会審議を行っただけで、十三日に衆院を通過させました。参院でも、二十日に内閣委員会で、同じく二時間の審議で可決してしまいました。

 宇宙の軍事利用を推進する「日本の安全保障に関する宇宙利用を考える会」(自民党国防族や防衛省幹部、軍需企業で構成)は、「ミサイル防衛」システムのための宇宙利用や、自衛隊の海外活動を支える通信衛星の保有を求めています。


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