2008年5月21日(水)「しんぶん赤旗」

石油タンク漏れ増加

原因に着目した対策を

塩川議員


写真

(写真)質問する塩川鉄也議員=20日、衆院総務委

 日本共産党の塩川鉄也議員は二十日の衆院総務委員会で、石油タンクなど危険物施設からの漏えい事故の増加対策として、消防機関の調査権限を強化する消防法改正案について質問しました。

 危険物を貯蔵する屋外タンクでの漏えい事故は、一九九四年の十九件から二〇〇六年には五十二件まで増加しています。増加原因について消防庁の荒木慶司長官は、(1)施設の老朽化(2)企業の保安部門への投資削減―の影響を挙げました。

 塩川氏は、「調査権限の強化は大事だ」としたうえで、「漏えいの原因は明らかであり、そこに着目した対策が必要だ」と指摘。荒木長官が挙げた原因に対する消防庁の具体的な防止策についてただしました。

 荒木長官は、老朽化対策については、「一九七七年以前に設置されたものについては、できるだけ早期の改修を要請している」と答弁。一方、保安部門への手当てについては、「企業の自主的な対応を期待している」と述べるにとどめました。

 塩川氏は、「企業が安全対策を軽視する懸念があるなら、規制官庁として対策を強化すべきだ」と主張。九四―〇六年の間に立ち入り検査した割合が危険物施設の55%から47%まで後退し、屋外タンクの開放検査周期も延長されたとして、規制緩和の流れは対策に逆行すると批判しました。


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