2008年5月3日(土)「しんぶん赤旗」

各国でメーデー

農民との共同訴え

賃上げ・食料主権掲げ集会

メキシコ


 【メキシコ市=島田峰隆】メキシコ市中心部の憲法広場で一日、同国最大のナショナル・センター、労働会議(CT)と独立系労組を結集する労働者全国連合(UNT)が相次いでメーデー集会を開きました。

 会場には「いっそうの賃上げ、より多くの雇用を」「食料主権、エネルギー主権を守れ」などの横断幕や組合旗を持った数万人が集まりました。

 印刷業のカルロス・トリスさん(60)は、「外国企業との競争を理由に労働条件の切り下げが狙われている。賃上げはもちろん、印刷の特別技術の習得の支援など企業に求めたいね」と語ります。

 今年一月から、北米自由貿易協定(NAFTA)により主食トウモロコシなどの関税が撤廃されました。集会には農民団体も加わり、食料主権を守ろうと訴えました。

 UNTの幹部はあいさつで、「米国から安い農産物がなだれ込み、国は危機に直面している。食料主権を守るため農民と共同を強めよう」と呼びかけました。


最賃引き上げ実現

ベネズエラで支持のデモ

中南米

 【メキシコ市=島田峰隆】中南米各国でもメーデーの一日、記念行事が行われました。

 ベネズエラでは、チャベス大統領が四月三十日、法定最低賃金と公共部門の労働者の賃金をそれぞれ30%引き上げる法令に署名したことを支持し、労働者、市民が首都カラカス市内をデモ行進しました。この法令で同国の最低賃金は、ラテンアメリカで最も高い月三百七十二ドル(約三万八千九百円)となります。

 パラグアイの首都アスンシオンで開かれた労働者集会には、四月二十日に当選したばかりのルゴ次期大統領が参加。ボリビアの主要都市では労働者が集会を開き、右派地盤四県が進める「自治」に反対の意思表示をしました。

 キューバの首都ハバナでは、六十カ国以上の代表も参加してデモ行進が行われました。このほか、チリ、アルゼンチン、エルサルバドルなどでも催しがありました。


食高騰対策を要求

「未組織部門労働者」保護も

インド

 【ニューデリー=豊田栄光】インド労働組合センター(CITU)など左派系労組でつくるメーデー実行委員会は一日午後五時半からデリー旧市街地をデモ行進、仕事帰りの労働者ら約三千人が参加しました。

 物価高騰による深刻な生活難を背景に、参加者は政府に対して食料品の値下げ対策を要求しました。また、労働法の解雇規制の対象外で、社会保障についても枠外に置かれている「未組織部門労働者」の立法による保護を訴えました。


年金改悪反対で一致

フランス

 【パリ=山田芳進】一日のフランスのメーデーは、購買力向上、年金改悪反対、滞在許可証を持たない移民労働者の合法化―が主要スローガンとなりました。全国三百一カ所でデモがあり、約二十万人が参加しました。

 最大労組・労働総同盟(CGT)が中心のパリのデモには、仏民主労働同盟(CFDT)が五年ぶりに合流しました。

 二〇一二年までに民間の年金保険料納付期間を現在の四十年から四十一年に延長するという政府の方針に対して、CGTは原則反対、CFDTは高齢者雇用が促進されることを条件に認めるという違いはあります。しかし政府案に反対することでは一致しています。

 CFDTのシェレク書記長は、政府案は格差を拡大するだけだとして撤回を要求。「組合が共同できれば、常により効果的だ」と述べました。

 今年のデモには、滞在許可証を持たない移民労働者約五千人が参加したことが注目されました。

 移民労働者約千人が、パリ周辺の五つの県庁に滞在許可証を申請し、メーデー前日に三人に発行されました。

 デモに参加した「非合法」労働者の一人、マリ出身のタンダさん(32)は、一九九二年に渡仏。職を転々とし、六年前から正規社員として印刷会社で働いています。

 タンダさんは「住民税も所得税も払っているのに、滞在許可証がない。フランス経済をこのように支えている多くの人がいる。不正義を解消してほしい」と語りました。


移民労働者の権利守れ

アメリカ

 【ワシントン=鎌塚由美】メーデーの一日、米国の各地では中南米出身の労働者が中心となり、移民労働者の権利を守れとデモや集会が行われました。ロサンゼルス、ニューヨーク、シカゴの大都市をはじめミルウォーキーなど地方都市で、数万人が参加しました。

 米国では適切な査証なしで就業している出稼ぎ労働者が千二百万人にのぼると推定されています。共和党保守派はこれらの労働者を「不法移民」と呼び、強制送還を主張してきました。ブッシュ政権は、「不法移民」の摘発を加速させているといわれます。

 ワシントンの集会には約三百人が参加。「正義と尊厳をもった移民法の改革」や、摘発による労働者の強制送還の停止などを求めました。

 集会に参加した移民問題の弁護士のエリノア・テスファマリアムさんによると、ワシントン近郊のバージニア州では四月に二度、大規模な摘発がありました。九十人近い出稼ぎ労働者が拘束され、「一家の大黒柱と、米国籍を持つ子どもが引き離される」事態が続いているといいます。


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