2008年4月23日(水)「しんぶん赤旗」

取り調べ「可視化」を

法案成立へ3団体が集会


 えん罪の発生を防ぐため、警察・検察に取り調べの全過程の録画・録音を義務付ける法案(民主党提出)の成立を求めて、自由法曹団と全労連、日本国民救援会の三者が二十二日、国会内で集会を開きました。日本共産党の仁比聡平参院議員のほか、民主党、社民党の国会議員が出席しました。

 鹿児島県警が選挙違反をでっち上げた「志布志事件」や、服役後に別の真犯人が判明した「氷見事件」などのえん罪事件を受け、警察・検察は取り調べの一部録音・録画を打ち出しています。

 自由法曹団の松井繁明団長は集会で、「一部の可視化では不十分どころか有害。密室でくたくたになるまで取り調べて、最後に自白する場面だけを撮れば『積極的に供述した』という映像になってしまう。違法な捜査を隠ぺいする」と指摘しました。

 取り調べの可視化をめぐっては、民主党の議員らが昨年末、全過程の録画・録音を義務付ける法案を参議院に提出。集会で、提出者の一人である同党の松野信夫参院議員は「与党が参院法務委員会での審議に応じようとしない」などと、委員会の現状を報告しました。

 仁比議員は「捜査過程の問題点を正すのは、党派を超えた民主主義の課題。今国会での法案成立に向けて全力で頑張る」と語りました。


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