2008年4月23日(水)「しんぶん赤旗」

派兵違憲判決「関係ねぇ」発言

憲法・司法軽視 撤回を

井上議員要求


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(写真)質問する井上哲士議員=22日、参院外交防衛委

 自衛隊のイラク派兵を違憲とした名古屋高裁判決について航空自衛隊の田母神俊雄幕僚長が「そんなの関係ねえ」と述べたことに対し、日本共産党の井上哲士議員は二十二日の参院外交防衛委員会で「不見識だ。(自衛隊は)『憲法も司法も関係ねえ』と軽んじているということだ」と批判し、撤回を求めました。

 石破茂防衛相は「(イラク派兵について)何ら変更がないといいたかったのだろう。部下を思い、国を思う気持ちだ」と擁護。一方、「違和感はある。『憲法なんて関係ない』と受けとられる方が出るのは、政府として望ましくない」と釈明しました。

 同判決をめぐり、高村正彦外相も「暇でもできたら読む」と発言しています。井上氏は「憲法判断をした判決も読みもせずに批判するとは、憲法尊重擁護義務が課せられた閣僚として立場が問われる」と批判しました。

 高村外相は「批判したのではない」と弁明しつつ、「(違憲判断したのは)判決を導くのに関係ない傍論だ」と繰り返しました。

 井上氏は、この訴訟が派兵差し止めとともに違憲判断を求めたもので、「判決は、訴えの核心部分に対する判断だ」と指摘しました。

 また、政府側が自衛隊のイラクでの活動実態を隠し続け、裁判の中でも事実を示さなかったことを批判し、「異論があるなら、活動実態を明らかにすべきだ」と強調。判決を重く受け止め、自衛隊を撤退させるよう求めました。


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