2008年4月3日(木)「しんぶん赤旗」

“国 愛する”を強調

教育振興計画 初の答申案

中教審部会


 中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の特別部会は二日、改悪教育基本法のもとで初めて定める教育振興基本計画の答申案を審議し、大筋で了承しました。

 答申案は、改悪教基法が教育の目標に「国と郷土を愛する態度」を養うことを掲げたのを踏まえ、今後五年間の重点施策に、道徳教育や伝統・文化に関する教育の推進を位置付けました。

 前回部会(二月二十九日)で示した素案では「我が国や郷土の伝統・文化を受け止め、それを継承・発展させる教育の充実」としていた部分を、「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに…」と、より改悪教基法の条文にそった記述に変更しました。具体的には、道徳教材への国庫補助制度の創設や、武道の振興などに取り組むとしています。

 このほか、▽幼稚園と保育所の双方の機能を持つ「認定こども園」を早期に二千カ所以上に▽約一万棟の小中学校施設の耐震化を優先実施―などを盛り込みました。

 教育への財政措置については、日本は教育への公財政支出が他の先進諸国と比べても低いことを指摘しました。しかし、教育予算や教職員定数の増加は明記しませんでした。

 文科省は、四月中旬をめどに開く中教審の総会で答申し、今月中にも閣議決定したい考えです。



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