2008年3月29日(土)「しんぶん赤旗」

沖縄戦訴訟

支援者ら報告集会


 「当然の勝利です。真実を広めよう」―「大江・岩波裁判」判決報告集会が二十八日、大阪市内で開かれました。沖縄や東京からの支援者も含め二百五十人が参加、熱気に包まれました。

 主催は「沖縄戦の歴史歪曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会」、「大江・岩波沖縄戦裁判を支援し沖縄の真実を広める首都圏の会」、「大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡会」。

 沖縄戦研究者の安仁屋政昭・沖縄国際大学名誉教授が、沖縄戦は「国体護持」を第一義とし、「皇軍」の強制と誘導による親族殺し合いの事態が「集団自決」だったと指摘。「裁判所が明快に理解してくれた」とし、全国に取り組みを広げようと呼びかけました。

 岩波書店の岡本厚・『世界』編集長は原告側の意図について「『命どぅ宝』の沖縄の生死観、平和憲法の六十年間を否定しようというものではないか」と指摘。「『軍が深く関与している』との判決を受け、文部科学省はどう対処するのか。教科書の記述を変えてしまった責任は重い」と話しました。

 検定意見の撤回、教科書の記述回復を求め、運動をいっそう広げることが提起されました。

 名古屋市から友人と参加した大学生(20)は「歴史の事実が知りたいと思いました。命の大切さを訴え、人間の尊厳のためにこんなに多くの方がたたかっているのを知り、勇気をもらいました。これからもっと勉強したい」と話しました。



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