2008年3月27日(木)「しんぶん赤旗」

高尾山トンネル建設

トラスト地強制収用へ作業強行

自然保護団体が抗議


 国土交通省は二十六日、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)高尾山トンネル建設に伴い、自然保護団体所有のトラスト運動地(東京都八王子市)強制収用のための作業を強行しました。自然保護団体の代表らは、高尾山に生息する貴重な動植物の保全を求め監視行動に取り組みました。

 トラスト地は、自然保護団体が「高尾山の自然破壊を許すな」と購入したもの。国の申請を受けて都収用委員会は昨年末、強制収用を認める裁決を行っていました。自然保護団体は今月十三日、収用裁決の取り消しを求める訴訟を東京地裁に起こしています。早朝、国交省と委託会社の作業員がトラスト地をロープで囲おうとしたのに対し、自然保護団体の代表ら約四十人が、国交省側が貴重な植物種を棄損する可能性があると批判、出直すよう求めました。国交省側はいったん引き返したものの、昼ごろ再びトラスト地に入り作業を強行しました。

 トンネル建設に反対する「高尾山天狗裁判原告団」の米田(まいた)徳治副団長は「高尾山ではすでに、トンネル工事で沢枯れが始まっている。トンネル建設による自然破壊から動植物を守るため、今後も抗議と監視を続けるとともに、工事を一時中止して沢枯れの原因究明と原状回復をするよう求めていく」と話しました。監視行動には日本共産党の清水ひで子都議も参加しました。



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