2008年3月25日(火)「しんぶん赤旗」

政調費 返還請求命じる

仙台市議会 民主系など477万円流用

地裁差し戻し審


 仙台市議会の政務調査費が選挙活動に流用された疑いがあるとして、仙台市民オンブズマン(十河弘代表)が梅原克彦市長に対し、日本共産党を除く当時の六会派などに計約千二百万円を返還請求するよう求めた訴訟の差し戻し審判決が二十四日、仙台地裁でありました。

 小野洋一裁判長は、当時の二会派(民主党系の民主フォーラムと保守系のグローバルネット仙台)と一議員(無所属)に計約四百七十七万円の返還を請求するよう命じました。

 条例などによると、市が交付する政調費は使途を市政に関する調査研究としており、議員の交際費や選挙活動費は目的外使用になります。

 原告側は、いっせい地方選があった二○○三年四月分の政調費について「市議らは少なくとも月の半分を選挙活動に専念していたはずなのに、選挙のなかった月と比べても支出が高額」と指摘。選挙費用に使われた疑いがあると主張しました。

 市側は「選挙中も行事や会議への出席など議員としての職務を果たしていた」とし、支出は適切と反論しました。

 訴訟では、同オンブズマンの住民監査請求が適法かが争われ、仙台高裁は○五年十月、適法と判断。訴えを却下した地裁判決を取り消し、審理を差し戻しました。

 ○三年四月分の宮城県議会の政調費についても、同オンブズマンが返還請求訴訟を起こし、仙台地裁が昨年十一月、計約六百六十五万円を県議会各会派に請求するよう村井嘉浩知事に命じました。双方が控訴し、仙台高裁で係争中。



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