2008年3月9日(日)「しんぶん赤旗」

後期高齢者医療撤回を

新会長選出 民医連総会終わる


 横浜市で開かれていた全日本民主医療機関連合会の第三十八回定期総会は八日、三日間の日程を終え閉会しました。総会は「医療・社会保障を国民本位に変えるチャンスのとき 平和・いのち・人権を守る運動を大きく広げましょう」と後期高齢者医療制度の撤回へ全力を尽くすことを盛り込んだ特別決議と、二年間の運動方針を採択、新会長に鈴木篤氏を選出しました。総会を通じて、のべ八百六十三人から発言がありました。

 討論では、「地域に出て、生活実態など生の現場を知ることで私たちの運動方向が見えてくる」(福井)、「サラ金問題、離婚や近所のもめごとなど、『相談事は診療所へ』と地域の合言葉になっている」(京都)など地域に密着した活動を進めている事例が出ました。「事務系職員の幹部養成学校を開催している」(宮城)など次世代確保・育成の取り組みが生き生きと語られました。

 討論のまとめでは、今回初めて日本看護協会からメッセージが寄せられるなど、他の医療機関や医師会などとの共同や地域ぐるみの運動が広がっていることが報告されました。

 会長就任のあいさつにたった鈴木氏は、「たたかえば、情勢を切り開けることが確認できた総会になった。いまこそ民医連の出番」と語り、「来るべき総選挙で改憲を狙う勢力に打撃を与え、医療崩壊を食い止める好機にしよう。医療と社会保障を拡充することが産業構造を変え、安心して住み続けられる国づくりになる。憲法を守ることが日本の経済を再生するということを大いに訴えよう」と呼びかけました。

 また、「無差別平等の医療の理念で差額ベッド代などをとらないこと、高齢者医療にいち早く取り組んできたことなどは民医連だからできること」と述べ、改めて運動の初心に立ち返ることを強調しました。


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