2008年2月28日(木)「しんぶん赤旗」

小児精神科の拠点・都立梅ケ丘病院

存続し抜本拡充を

都議会 たぞえ議員質問


 子どものいじめや不登校、引きこもり、情緒障害、発達障害が増え、子どもの精神医療体制の整備が大きな問題になっているなか、東京都は日本最大の子ども精神医療専門病院の都立梅ケ丘病院(世田谷区)を二〇〇九年度末で他の二病院と統合して小児総合医療センターとし、府中市に移転しようとしています。日本共産党の、たぞえ民夫都議は二十七日の都議会一般質問で、同病院の存続と子どもの精神医療体制の抜本拡充を求めました。

 子ども精神医療の専門機関は全国で十七カ所、八百二十七床しかありません。都立梅ケ丘病院はその三分の一、二百六十四床を持ち、年間四万人の外来患者が訪れます。

 たぞえ氏は、「梅ケ丘病院は、地域といっしょに子どもを育てている。府中でそれをつくるのは何十年もかかる」という専門医の発言や、同病院の存続を求める請願に計十五万人が署名したことを強調。「日本を代表する拠点病院の梅ケ丘病院をなくすことは国家的損失だ」とのべました。

 同病院を存続し、府中の小児総合医療センターと、都立大塚病院(豊島区)に新設する外来機能とあわせ都内三拠点整備とするよう提案しました。

 石原慎太郎知事は子どもの精神医療の重要性について「子どもの成長に心の健康は欠かせないもので、精神医療はこれを守り支えるものと認識している」と表明。「子どもの心の診療拠点病院」整備の国によるモデル事業を梅ケ丘病院で実施するという、たぞえ氏の提案について、秋山俊行病院経営本部長は「今後、適切に対応していく」と答えました。



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