2008年2月23日(土)「しんぶん赤旗」
トルコ軍
クルド人拠点へ侵攻
イラク北部に1万人
【カイロ=松本眞志】トルコ軍は二十二日、同軍地上部隊が二十一日夜にクルド労働者党(PKK)の拠点「掃討」を目的にイラク北部に侵攻したと発表しました。
トルコ軍はウェブサイトで、PKKの拠点に空爆と砲撃を加えた後、空軍の支援を受けた地上部隊がイラク領内に入ったと説明。「目的が達成された後、できるだけ早期に帰還する」とする声明も明らかにしています。
トルコのメディアは、越境した兵員が一万人規模だとしており、同軍が関与した軍事作戦としてはこれまでで最大規模。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラは、トルコ軍の空爆で四つの橋が破壊されたと報じています。
一方、イラクのクルド人自治区議会のオスマン議員は同テレビで、トルコ軍とPKK側との大規模な軍事衝突はないと発言。イラクのゼバリ外相も「国境警備隊からトルコ軍侵攻のいかなる情報も入手していない」と述べています。