2008年2月10日(日)「しんぶん赤旗」

外務省副所長の発言に波紋

「不愉快」と退席

沖縄・F15飛行停止要請


 外務省沖縄事務所の副所長が、米軍F15戦闘機の飛行停止などを求めて行った日本共産党沖縄県委員会の要請のさなかに、「不愉快」などとのべ、一方的に打ち切ったことに、沖縄県内で怒りが広がっています。

 F15戦闘機がハワイ州オアフ島沖合で起こした墜落事故(日本時間二日)を受け、党県委員会の古堅宗嘉書記長らが五日、米空軍嘉手納基地所属の同機の飛行停止などを求め、外務省沖縄事務所に要請を行いました。

 応対した倉光秀彰副所長は「事故原因の調査と安全管理の徹底を既に東京ベースで申し入れている」とのべたものの、いつどのように申し入れたのかという質問には、「いちいち誰がどこでやったのかをあなたに言われて答える必要はない」「不愉快なので今日は帰らせていただく」とのべ退席してしまいました。

 地元紙・琉球新報は、、副所長がこの席で「アメリカだって飛行機を落としたくて落としているわけではない」と発言したことも紹介しながら、連日報道し、大問題になっています。

 共産党の赤嶺政賢衆院議員(党沖縄県委員長)は六日、国会内で外務省に経過の説明を求めました。同省日米地位協定室の担当者は、事実を認めた上で「陳情に来られた方々にこのような思いをさせてしまったことは遺憾」と陳謝。七日には、本人が「感情的な対応をしたことは不適切だと反省している」とのべていることも報告しました。

 沖縄では、一九五九年の石川市立宮森小学校事件をはじめ、米軍戦闘機の重大な墜落事件が繰り返されてきました。

 副所長の異常な対応は、戦後六十年以上にわたり、米軍基地の重圧に苦しむ沖縄県民の痛みに思いを寄せようともしない、政府の冷たい姿勢を改めて示すものです。



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